写真になにができるか。

写真になにができないか。

これについては皆が追い求めるところではないだろうか。

 

写真とは社会と対峙すること。

芸術は結果にすぎない。

その結果がもたらしたものがあなたの瞳を焦がすようなものであるならば、それが写真のすべてである。

興奮は、飽きて更なる刺激を求めるようになる。

感動は、何度でも繰り返したくなる心の動き。

写真家が目指すのは興奮ではなく、感動だ。

 

風景写真は自然との対話。

山岳写真は環境と孤独の見つめ合い。

それらを表現するための言葉の重要性を肌で感じ、匂いや光を吸い込むことで、また新しい言葉と出会う。

 

この写真展では、写真を通して『言葉をする』ということをしてみてください。

言葉の探求です。

どんな行為にも言葉は必ずついてきます。

言葉が先にあると言ってもいいかもしれません。

写真とは撮る手によって様々。

観る手によっても様々。

千種万様に解釈され押し上げられていく表現です。

この展示で何を感じたか、

どんな印象を受けたか、

感想という言葉をもって

それを表現してみてください。

 

そして、山岳写真・登山の素晴らしさを感じてもらえれば幸いです。

 

Profile

石川県出身

東京綜合写真専門学校を卒業後フリーのカメラマンに。

現在はライブ・ステージ撮影やファッションショー、大型イベントなどの撮影、取材撮影、ロケ撮、また友人の残雪期ウエディング撮影も経験するなど、職業カメラマンとして活動する傍ら、趣味である登山を通して『写真と自然』を命題として山岳風景を撮影している。